私は普段、テレビは観ないのですが、たまたま何の気なしにテレビをつけると「幸せ運ぶ画家たち」という番組に出くわしました。
内容は、三重県の「アトリエ・エレマン・プレザン」というアトリエをやられてる佐藤さん夫婦が、ダウン症の人たちに絵を描かせている様子を記録したものでした。
私は涙が出ました。本当にうれしい気持ちになりました。
佐藤さん夫婦は、寛容さや温かさに溢れていて、それが外見や声でよく分かります。
大変な苦労もあったことでしょう。
佐藤さん夫婦が温かく見守る中、ダウン症の方たちが、思い思いの絵を描き、ニコッと満面の笑みを浮かべる。観ているこちらまで笑顔になる。
苦しみながら絵を描いている身に沁みる。
彼らが思いの丈をそのまま素直に、正直に吐き出した絵はとても面白い絵だった。
彼らのシンプルな姿勢に、背筋を正されるような気がした。
そこに「美」を求める必要なんかない。
彼らは「思い」を描いている。
同じようなことを、最近お世話になっている坂本繁二郎のお弟子さん(厳密には坂本繁二郎は弟子をとってはいないのでこの言い方は適切ではありませんが、他の言い方が見つからないので「弟子」と表記しました)も言っていた。
私もまったく同感。
彼らの絵に美を求めるのではなく、彼らの「思い」を受け取らなければならないと思うのです。
佐藤さん夫婦はそれをよく分かっていて、何も言わずに、あたたかく見守っているのです。
この番組を観れて、とても幸せな気分にさせてもらいました。
私がテレビを観なくなったのは、なんだか品の無い番組ばかりが増えてきて嫌気がさしたからだったのですが、こういう良質の番組に出会えたことは、とても嬉しく、ありがたく思います。
是非、末永く続いてほしい番組です。陰ながら応援しています!
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