藤城清治さんの個展に行ってきました。
藤城さんは、今さら説明する必要もないと思いますが、影絵の巨匠です。
おそらく、日本のほとんどの方がテレビや、絵本を通して、一度は藤城さんの作品をみているのではないでしょうか?
今回、福岡では初の個展ということ、GW、さらにはサイン会日、ということもあり(?)、たくさんの人が来てました。(ジブリの展示くらい、もしくはそれ以上の人がいたかもしれません)
あらためて藤城さんの知名度を思い知りつつ「あぁこれじゃ満足には観られないだろうなぁ」と入場する前から落胆。。。
案の定「私は人を観賞しに来たのか?」と思うぐらいの老・若・男・女、人、人、人!
ゆっくり作品も観れないし、先に進もうにも進めない・・・。
とはいえ、どうしようもないことですがね。
さてさて、展示内容ですが、非常にバラエティに富んだ内容でした。
油絵、スケッチ、立体作品などもあり、また影絵も鏡・水・プロジェクター・劇などの演出毎の楽しみがある展示でした。
大変な準備作業だったと思われます、、、汗
影絵という光でつくられる性質、それも藤城さんの絵だからこそなのでしょうが、作品の両サイドに貼られた鏡によって、覗き込むと、光の世界が延々と無限につづく面白さ。
作品の下に設置されてある水槽の水に、光の世界が反射して揺らぎます。
作品に時間が流れ、生きものとなっていました。
実寸の絵を間近で観てみると、下絵の線が残っていたり、意外と雑なキリハリ?であったりと、これは実際に観ないと分からない発見も多くありました。(この「雑」というのも、洗練された隙なのです。)
一つだけ叶わないのを承知で注文したいのは、光の世界が生まれる瞬間と消える瞬間をみたかった。
水の演出で作品に時間を流したなら、その作品の終わりも観たい。光の点灯の瞬間と消灯の瞬間が観れたなら、と思うのです。
ゆっくり作品を観ることができなかったので「ポストカードでも・・・」と思ったが、売店の人のあまりの多さにウンザリして、何も買わずに帰ってきました。
展示はもちろん人にも圧倒された一日となりました。
『藤城清治 光と影の世界展』は福岡市博物館にて5月11日までとなっています!
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